LR/sounds.Artでででででです。
たまには音楽機材の話でもしようかなって思いますが、
エレキギターの金属部の質が大幅に下がってる
ような気がします。といっても最近ではなくてここ10年ぐらいの変化の話です。
具体的には、フレット・ブリッジ・ペグとかの密度(純度?)が下がってるというか、メッキっぽい音がするなあと思います。
例えば最近出たFender Noventa Seriesですが、
どうも音の終わりの部分が嫌な詰まり方してるなあという印象です。
これはもっと安いギター、Playerシリーズとか
Squier系ではさらに顕著で、
もちろん配線やピックアップなどいろんな違いはあるんですけど、金属(弦の接点)の影響が木材以上に非常に大きいんじゃないかと思います。(Playerはピックアップの味付けがいいのでなかなか気持ちいい音ですが)
この
金属部の違い
についてはジェフベックモデルのステンレスサドルのサウンドが分かりやすくて、
モダンで整った、腰の落ち着いた音がします。たぶん純度が高いので、変な振動がせずに整っているんだと思います。
ちなみにNoventaは実売118000円ぐらいのギターなんですよね。
スペック的にはすごい好きなんですけど、10年前とかだと6〜7万円ぐらいのメキシコ系のサウンドの印象です。サウンドに対する相場が高くなったなあというか。
まあ感じ方ではあるんですけど、
「なんで相場が高くなったんだろう?」
って考えると、いろんな理由がありますが、個人的には3つあると思っています。
1つ目は材料費の高騰。
良質な木材の枯渇はもちろん、材料費・人件費などの高騰で高くならざるを得ないんじゃないかなあとか。
基本的に経済は成長を目指すものなので、下支えしている製造者の国の人件費が上がれば上がるほど値段が高くならざるを得ないというやつです。
2つ目は日本の国際競争力の低下。
他の国々では賃金が上がり続けているのに対して、日本は上がっていない。つまり118000円が高いのではなく、賃金が上がっていないので『高く感じているだけ』ということです。
周りの国の人たちは10年前の7万円の感覚で118000円を捉えているけれど、日本の人たちだけ高く感じているのかも。(といっても1.68倍賃金が上がってることはないと思うのでやっぱり高いは高いのかもですが)
3つ目は楽器業界の衰退とマーケティングの方向性の変化。
どんな業界でもそうですが、お客さんが減った時によくある戦略が『コアなファンからいっぱいもらう』つまりブランド化と高額化なんですよね。
昔は5000円のチケットでライブしてた有名歌手とかが、20年後に少人数の30000円ディナーショー営業してるみたいな感じです。(邦楽知識希薄なので実際の相場観分からないですが)
ギターで言えば、まず高くする→どうやって買ってもらおう→ブランドつけようみたいな流れになります。Fenderの場合はフェンジャパをフェンダーに統一したのがその流れかもしれませんね。
この頃は音楽機材欲もだいぶ下がったというかシンプル化したのであまり買うこともないかもしれませんが、やっぱりサウンドに関わる部分の質はあまり下げてほしくないなあと思いました。
LR/sounds.Artででした、おやすみなさい。