LRでです。
2019年5月1日からは『令和』になるみたいですね。
個人的には漢字も響きもとても好きなのですが、僕なりに令和に対して感じたこと(主に文字の意味と音について)を書いてみたいと思います。
ファーストインプレッション
まず最初に聞いた印象は「クールな元号選んだなあ」でした。
なんでクールに感じたのか?を深堀りしてみると、一番は『令』という字の意味にあります。
令という字は万葉集からのめでたい月からとのことですが、僕が最初に感じたのは法律の意味での令でした。
というのも、令は大宝律令の令、もっとたどれば
古代中国の韓非子など法家が出した法典から来ている印象
が強かったからです。
今調べてみると、殷の時代から文字自体はあるようで、ひざまづいてお告げを聞く人の絵が漢字になったようです。
(たぶん当時はカメの甲羅とか焼いてお告げを出してそれを聞いていたんだと思います)
その令が先に来ていて、次のあたたかみのある和なので、漢文ぽく逆順で読んで
「和を令する(あたたかな日本的つながりを法令で整えていく)」
という冷静で理知的な意味のファーストインプレッションになったのだと思います。
あとは、
レイという音
について。
レイという音はどちらかというと冷たく鋭い印象をもっています。
それはポジティブに言えば、クールでカッコいい、透き通ったという印象です。
それは漢字にも表れていて、例えば、
美しくみずみずしいという『麗』や、透き通った金属音・中国の玉のような『玲』
などなど。
逆にネガティブに言えば、寒々しいオバケの『霊』や鋭い刃物の『怜』。
他に中庸的でビシッとした厳しさだと『礼』や、神の住む山岳という意味での『嶺』も鋭さがあります。
レイという音って、とにかく
ポジティブでもネガティブでも冷たく鋭い音
です。
特に『霊』という字は春秋戦国時代に滅亡や没落した王様へのおくり名(亡くなった時につけられる名前)なので、正直なところ「すごい字選んじゃったな」とちょっと思いました。
とは言え、玲・嶺などは好きな字だし音も好きだし、和という字も好きなので、総合的に平成よりも何かワクワクしてます。
それで、
「なぜ令和になったんだろう?」
と考えると、最初の発想はお話のとおり万葉集からだとは思います。
ただ僕はこれはけっこう「意図があって選ばれたな」と感じています。
審査された方が政治や国造りについて考えていたことと、見つけた万葉集の文字が合致したということです。そこに2つの意図がある気がします。
ひとつ目の意図は、
「和の日本を国が主導で作り上げていくよ」
というメッセージ。
さっき「和を令する」って書きましたが、令というのは権力者が出すものなので、権力者主導で和を作っていくよという、ちょっと大きな政府みたいな意図を感じました。
もうひとつの意図はすでに何となく話されているもので、
「ここを日本のスタートにしていこう」
という意志表示のようなものです。独立というか。
万葉集も、僕が話した漢字の話も元をたどれば中国ですし、もちろん選んだ人も知っているのだと思います。
それをあえて万葉集をスタートとしたことで「日本国として盛り立てていこうぜー」みたいなメッセージ性を感じました。
たぶん今の日本政府って
グローバリズムと懐古主義的ナショナリズム
の2つの方向性がせめぎあってて、令和を選んだのはどちらかというと後者のバックボーンがあるような気がします。
もし今後そういう傾向が強まるのだとしたら、あんまりコントロールされるとか「みんなと同じ方向に行きなさい!」ってのは僕は嫌です。(一億総活躍とか発想が好きじゃない)
でも一方で、国境線がなくなる動きは止められないものだとも思うので、もしかしたらバランス良いのかもなーとも感じました。特に右でも左でもないんですが、是々非々でお願いしたいです。
何にせよ『令和』って元号は響きも漢字も好きなので、ワクワクしてやりたいことやりきっていきたいなーって思いました。
LRでした、おやすみなさい。