【詩】安楽死

もし この枕元に薬があるならば
きっとそれを 口にするだろう

そして 二度とは戻せない薬を見
猛烈に後悔するに違いない

闘っているのだ

歪んでしまった蜘蛛の巣のように
おかしく曲がった首をかかげて
この布団に吸いつけられるように

闘っているのだ

生きることはこういうことかと
おかしく曲がった脚をささげて
この地面に縫いつけられるように

闘っているのだ

過ごした時に責任を感じ
薄暗い部屋を薄ら笑い
うっすらと瞼をあけて

流れて落ちる涙を感じ
情と共に意識を堕とし
うっすらと命を嗤い

闘っているのだと

言うべき人も
言うべき心も

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