【詩】亡霊を追う旅

早く寝なければならないのだけど、
ノートパソコンをヒザに立てかけて、
カタカタと、キーボードを打っている。

13.3インチの画面を使っているのに、
400%もズームにしているから、
画面の半分以上が、テキストで埋まる。

はっきりいって、世の中は、
それなりに面白いことばかりで、
格段にツマラナイ。つまらない。

どこにでもある景色を、今、
見ているんだろうと思う。

適度にハンパな立場で、
適度にハンパな仕事をして、
やるべきことはしっかりやり、
まるで真人間のような顔をしている。

真人間のような顔をすればするほど、
心が、真人間から離れていくんだ。

この、気持ちの悪い感触!感触!

未だに、亡霊を追いかけている、
そう感じる瞬間が、いくらかある。

彼女は何を唄って、何を伝えたくて、
まるで意味のなさそうなことを
つづけているんだろうか。

人が気持ちと呼ぶものなんて、
まったくわからないと感じるし、
動きはよくわかっても、動きしか、
よくわからないから困っている。

「見つめすぎて、見つからなくなった、
掘りすすんで、戻れなくなった。」

そういうものだと、知っていようが、
どこまで地上から離れていようが、
たぶん、あとには引けないんだろう。

作っては壊してを、いつまでも、
いつまでも、繰り返すに違いない。

もう、それはそういうものだ。

まるで意味のなさそうなことを、
ずっと、続けていくべきだ。

スポンサーリンク