【詩】かげ

僕は戦争に行ったことはないし、親がご飯を作らないことはあっても飢餓でさ迷ったことはない。誰かに刺されたこともないし、監禁されたことも、大きな事故も、病気もない。けれども、ああ、こんな風に一人で死んでいくのかな、と、時折無性に不安になる。

どこかの誰かよりはどう見ても恵まれていて、同じ市内でさえ、僕よりずっと痛めつけられてる人間はいるだろね。僕は僕を僕のために痛めつけてきたけど、どこまで行ってもそれってコントロール出来ること。不幸でも何でもないさ。

そう、だから僕は幸せなのに、時折、無性に、不安になって、いてもたってもいられない。頭がざわざわしてくる。やまない。このまま一人で、死んでいくのかなぁ。って、やまない。これはなぜ?これはなぜ?

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